学校登山楽しんで 赤穂中で中ア観光講演

学校登山を楽しんでもらおうと中央アルプス観光が企画した講演会=駒ケ根市赤穂中学校
中央アルプス駒ケ岳ロープウェイを運行する中央アルプス観光(駒ケ根市)は4日、学校登山を控えた同市赤穂中学校の2年生に向けて、同校で講演会を開いた。山の厳しさや登山のつらさだけでなく、「せっかく行くなら見どころを知って山を楽しんでほしい」と初めて企画。生徒約220人が耳を傾け、中アの自然景観や歴史、高山ならではの楽しみ方などに理解を深めた。
上伊那地方を中心とする中学2年生が、中アの主峰駒ケ岳(2956メートル)を目指す学校登山。今年は14校すべてが往復でロープウエーの利用を計画している。
同校は今月19日に入山し、日帰りで登る予定。この日は同社営業本部の小林雄輝課長補佐が、クイズや映像を交えながら「ロープウエーを使った中アの楽しみ方」をテーマに講話した。
氷河の働きによって形成された千畳敷カールの地形や、お菓子の袋が高山で膨らむことを例にした「気圧と酸素の関係性」について解説。ロープウエーの車窓から望む景色については「富士山、北岳、間ノ岳といった日本で標高が高い3峰の山を一望することができる」などと魅力を紹介した。
自然保護の観点では、中ア一帯が高山植物の特別保護地区であることを説明。「採取せずに見て楽しむこと」「ごみを自分で持ち帰ること」などを要請し、「みんなできれいな山を守ってほしい」と呼び掛けた。
同社は飯島中、駒ケ根市東中などでも今月中に同様の講演を行う予定。