諏訪西中生、林業学ぶ 体験学習前に教室

諏訪西中学校で開いた森林教室で林業の歴史などを伝える藤森良隆組合長
諏訪地方6市町村でつくる諏訪森林組合(藤森良隆組合長、茅野市)は13日、諏訪市の諏訪西中学校で森林教室を開いた。林業体験学習を来週に控える2年生94人に、藤森組合長が県の林業の歴史などを伝えた。
同組合の指導事業の一環。同校は今年度、2学年のキャリア学習に八ケ岳中央農業実践大学校(原村)での林業体験を新たに導入。これに先立ち、同校が森林教室の開催を依頼した。
藤森組合長は、約8割の面積が森林となっている長野県の林業の変遷を、昭和20年代から10年ごとに説明。「かつては山でまきや炭用に木材を調達してきていたが、電気やガスなどの普及とともに、山は生活の場から離れてしまった」と伝え、「森林には雨を蓄えてきれいな水を作り出したり、木の根が土をつかんで防災を防いだりする」として森林の多面的な役割を話した。
生徒の一人は「木が二酸化炭素を吸収するだけでなく、災害などを防ぐ役割もあると知れてよかった」と、感想を発表した。
藤森組合長は「今の子どもたちと森林には距離があるように思う。実際に山に行って林業を体で感じてもらいたい」と願った。