淡水性シジミを確認 諏訪湖の造成砂浜

LINEで送る
Pocket

砂浜造成地で見つかった淡水シジミ=9日、諏訪市渋崎

砂浜造成地で見つかった淡水シジミ=9日、諏訪市渋崎

シジミがよく育つ諏訪湖を目指し、県が諏訪市渋崎沖に造成した遠浅の砂浜(2500平方メートル)で、試験放流しているヤマトシジミとは異なる淡水性シジミが、わずか1メートル四方の範囲内で10個体見つかった。諏訪湖漁協は、近年ほとんど見られなくなった在来のマシジミとみている。イシガイやタニシ、カワニナの生息も確認。人工的な砂地化で生息環境が上向いたと推察し「湖底の生物が再生してきた」と喜んでいる。

漁協が9日、県の担当者や報道関係者に報告した。砂浜では昨夏以降ヤマトシジミを試験放流し、県水産試験場諏訪支場が生存率や成育状況を調べているが、今年度調査で調査枠近くに淡水シジミがいるのを発見。漁協がシジミ用の漁具で周囲をかき、これらの貝類を回収した。

淡水シジミは殻の長さ1・5~0・3センチで、ヤマトシジミとは色も大きさも異なる。今夏にふ化したとみられる稚貝も混じっており、漁協は繁殖した可能性もあるとした。

諏訪湖のシジミはかつて年20~30トン、多い時には年100トンの漁獲があったが、昭和40年ごろから激減。県諏訪建設事務所によると、淡水シジミは近年、流入河川河口部などの一部にわずかに生息する程度だったという。

藤森貫治組合長は「2500平方メートル全面には相当数が生息していると期待できる。波打ち際は酸素量が多く、生活できる場所だと判断したのだろう」と分析。「県事業の一つのいい結果が得られた。湖底の生物がすみやすい環境を順に増やしてほしい」と希望した。

県は、規模を拡大して生息により適した環境を探っていこうと、諏訪市湖岸通り5の沖合に1万平方メートルの砂浜を新設している。これまでに6000平方メートル分が完成し、来夏までに残りの部分を整備する予定だ。建設事務所の田代幸雄所長は「稚貝が確認できたのは大きな成果。新設箇所の状況も見ながら今後の整備方針を考えていきたい」と話していた。

おすすめ情報

PAGE TOP