貧酸素解消実験の結果報告 諏訪湖クラブ

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実験結果を報告する沖野会長

諏訪湖浄化対策連絡協議会と美しい環境づくり諏訪地域推進会議は19日夜、諏訪湖の環境改善に取り組む団体「諏訪湖クラブ」の沖野外輝夫会長(信州大学名誉教授)を講師に招いた講演会を諏訪市役所で開いた。沖野会長は、酸素を含む超微細気泡「ナノバブル」を加えた表層水を湖底に送る装置で貧酸素状態の解消を目指す実験結果を報告した。装置付近は水中に溶けた酸素量「溶存酸素量」が高まった。4月下旬から第三段階の実験を始める。

講演会には約150人が参加。沖野会長は諏訪湖で課題となっている水中の酸素量低下と水生生物の状況を関連付けながら話した。実験は昨年8月17日~9月1日に岡谷市湊沖、9月28日~11月24日に諏訪市湖岸通り沖の初島近くで実施した。9月下旬からの実験は初島の電源を利用し、エアコンプレッサーを連続運転させて酸素を含んだ表層水を送り続けた。噴出口から出た水が周辺の溶存酸素量を増加させる結果となり、「当たり前といえば当たり前の結果だが、当たり前のことを知ることが大事」と語った。

次の実験は初島近くの同じ地点で、水温が15度を越えて生物の活動が活発になる頃から実施する。最終的には太陽光発電の電気を利用して酸素を湖底に送り続ける装置の設計に取り組み、実用化を県に提案していく方針。

諏訪湖の水質と水生生物の歴史にも触れ、「有機物汚染と栄養物質の流入で諏訪湖の水質は変化し、現在は回復が進んでいるが、回復期に起きる現象は未解明な部分が多い」と指摘。人の手を加え続けてきた諏訪湖について「残されているところを壊さずに残すことが大切。すべて人間の力で改善と思うのは人間のおごり。人類が生き残るためには我慢と遠慮が必要」とまとめた。

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