捕獲鹿の肉有効利用促進 今冬料理コンテスト

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県諏訪地域振興局は有害鳥獣の個体数調整で捕獲したニホンジカの肉の有効利用を促すため、今冬に創作料理コンテストを開く。観光振興、肉の消費拡大につなげる。林務課は「適正な個体数を維持するためとはいえ、命あるものを頂くのであれば、その肉はできるだけ有効利用するのが望ましい」としている。

コンテストは11月以降をめどに参加者を募り、来年2月の開催を目指して準備を進めていく。局の裁量で執行できる「地域振興推進費」を活用する。旅館や飲食店など幅広く声を掛け、参加者を募る。諏訪地方には捕獲した鹿を食肉として販売できるようにする獣肉解体処理施設が7施設、鹿肉を含めたジビエ料理を提供する飲食店が少なくとも15店ある。

県や民間事業者、大学などの研究機関でつくる信州ジビエ研究会によると、鹿肉はたんぱく質や鉄分、カルシウムが豊富で、脂質が少ない特徴がある。ジビエ料理を目的に地方を訪れる観光客も一定数おり、県では信州ブランドの一つとして「信州ジビエ」を発信している。諏訪地方には、都市圏からの観光客を集めるジビエ料理レストランがある。仏教の伝来で殺生は罪悪として狩猟が忌み嫌われた時代にも諏訪大社の「鹿食免(かじきめん)」を授かれば、狩猟ができ、鹿肉を食べることが許された歴史もある。

同課によると、諏訪地方の2017年度のニホンジカ捕獲頭数の速報値は3533頭で、前年度の確定値と比べ95頭減った。ここ数年は漸減傾向が続いている。捕獲後の獣肉の利用は推計で26%程度にとどまっており、残りのほとんどは埋設によって処理されている。昨年度の鳥獣による農林業被害額は5908万円で、このうちニホンジカは約6割を占める3608万円だった。

同課は「信州ジビエのおいしさが広く消費者に知られているとは言えない状況もある。鹿肉の有効活用に加え、諏訪地方の食文化を発信する意味でも料理コンテストを通じて鹿肉の魅力を発信できる機会になれば」と話している。

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