「製造現場改善補助金」が好調 茅野市

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工場用エアコンを導入し、快適な職場環境を実現したワイケー・プランニング=茅野市湖東

茅野市が今年度、市内製造現場の労務環境改善を促進するために創設した「製造現場改善補助金」の交付決定が12件、総額524万9000円となり、当初見込んだ10件、500万円を上回った。市商工課は「働きやすい職場づくりや市内経済の活性化につながっている」とし、来年度はさらに拡充する方向で検討している。

若者の流出や生産年齢人口の減少で、製造現場の労働力不足が深刻化し、人材の確保と定着が課題になっている。補助金は、中小企業の働きやすい職場づくりと生産性の向上につながる設備投資を支援し、人手不足の解消や、中長期的には人手に頼らない経営環境を整えるのが狙い。

対象経費は1台30万円以上の設備で、複数の設備を購入することも可能。限度額は市内業者から設備を購入すれば55万円、市外業者は45万円。

商工課によると、4月以降に交付決定を受けた設備投資の内訳は、エアコン設置や自動機配備など労務環境改善が9件、高性能マシニングセンタ導入など生産性向上・競争力強化が3件。従業員数は10人未満が5社、10~40人が5社などとなっている。

このうち、自動車部品など製造の「ワイケー・プランニング」(同市湖東)は、高性能の工場用エアコンを4基導入した。以前はスポットクーラーと扇風機を使っていたが、夏の猛暑でエアコン導入を準備していたところ、茅野商工会議所から市の補助制度を紹介された。

導入後、60~70%あった工場内の湿度が40%に低下したという。部品研磨を担う安達隆博さん(32)は「毎日びっしょり汗をかいていたが、過ごしやすく仕事に集中できるようになった」と笑顔を見せた。北原康弘社長(72)は「みんなが気持ちよく仕事できることが一番。従業員の環境改善や機械精度の確保につながった」と話していた。

市の補助制度は、例えば工場増設は土地や建物、償却資産の固定資産評価額の増加率20%以上を条件とするなど、比較的大規模な設備投資に交付してきた。製造現場改善補助金は小規模な設備投資に焦点を当て、中小零細企業で後回しになりがちな職場環境の改善を後押している。

商工課は「中小企業の集積こそがこの地域の強み。人手の確保や取り引きの継続につながる従業員の負荷軽減に向けて、引き続き支援していきたい」と話している。

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