2020年6月3日付

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インド北部パンジャブ州では30年ぶりにヒマラヤ山脈を望むことができたという。汚染が課題のイタリア・ベネチアの水路は透明に―。新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう一方で、大気や水質など、環境改善のニュースも各地から寄せられている▼英国に拠点を置く気候変動分析サイト「カーボン・ブリーフ」によると、都市封鎖や工場休止などにより、今年は世界の温室効果ガス排出量が前年より5・5%減少する見込みだという。過去最大の減少率で、3億5千万台余の車が減ることに相当するとか。汚染物質の低下は過去70年間で経験しなかった水準との報告もある▼田舎暮らしでは気付きにくいが、はからずもコロナ禍で、いかに人間が地球を汚していたのかという事実を突き付けられる形になった。同時に世界が協力すれば、数カ月で大きく環境を改善できることが示されたとも言えそうだ▼環境改善の一方、身近な話題でいえば、外出自粛による家庭ごみの増加が指摘されている。最近になって特に懸念されているのが、料理などのテークアウト(持ち帰り)や宅配で使用されるプラスチック容器の増加だ▼木を薄く削って作る包装材「経木」の普及を目指す伊那市が、飲食店にサンプルを無料配布する取り組みが弊紙でも紹介された。改革は小さな工夫の積み重ね。コロナでせっかく得られた環境改善を持続できる知恵が生まれてほしい。

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