21年度県予算案 過去最大1兆423億円計上

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県は5日、総額1兆423億3068万円の2021年度一般会計当初予算案を部局長会議で決定した。前年度当初比946億4407万円(10・0%)増で、01年度当初の1兆306億円余を上回り、過去最大の規模になった。731億4867万円を追加する今年度2月補正予算案と合わせて新型コロナウイルス感染症対策や災害対応に重点的に取り組む。新型コロナ対策には1630億円を計上し、今年度2月補正予算案と合わせて1776億2155万円を盛った。

新型コロナ対策では医療提供体制の強化に145億270万円を計上したほか、ワクチン接種相談体制等の充実、福祉施設の支援、飲食、観光、交通事業者らの支援、ひとり親世帯や失業者の支援などに取り組む。

コロナ禍を契機とした地方回帰やデジタル化の流れを捉えた事業も積極的に展開。リゾートテレワークのPR強化、地域課題の解決に関心のある県外企業と地域のマッチングの促進、高速バスなどの公共交通へのキャッシュレス機器設置費用の助成、産官学で取り組むコンソーシアム活動によるITビジネス創出支援などを計画した。

教育分野では、フリースクールなど学校以外の民間施設でのデジタル技術を活用した不登校児童生徒の学びを推進。一方で、デジタル化に取り残される人をつくらない取り組みにも7816万円を計上し、県長寿社会開発センターや障がい者ITサポートセンターが支援していく。

産業分野では、アフターコロナに向けた中小企業の事業再構築を10億円余で支援。「ポスト5G」に対応した次世代電子部品の開発拠点を岡谷市の県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門に14億円余で整備するなどして、競争力の強化を図る。

県が掲げている2050年までの二酸化炭素排出量実質ゼロ(ゼロカーボン)に向けても引き続きさまざまな取り組みを予定。100%県内産再生可能エネルギー由来の電力を電気自動車に供給する充電設備の県有施設への整備、信州の気候風土に調和した「信州健康エコ住宅」向けの助成金の新設、再生可能エネルギーの普及と産官学による革新的な技術開発を推進する「県ゼロカーボン基金」の創設などを盛り込んだ。

2月補正予算案には国の防災・減災、国土強靱化のための5カ年加速化対策分で487億円を計上。護岸整備、堤防強化、しゅんせつなどの河川整備に247億円余、浸水被害軽減などのための雨水貯留浸透施設や雨水貯留タンクの設置など流域で雨水をためる取り組みの推進に71億円余を盛った。

「信州防災アプリ」(仮称)の開発、浸水想定区域内の社会福祉施設の実態調査と安全確保対策支援、市町村やNPOなどと連携した避難所のトイレ、キッチン、ベッドの環境改善も進める。

不妊治療の支援も強化し、予算は前年度当初比で10億円余増やして13億7727万円を計上した。高額な治療費の支援について所得制限を撤廃し、助成の金額と回数を拡充する。妊孕性(男女問わず妊娠するための力)温存治療費の助成も行う。

予算案は18日開会の県議会2月定例会に提出する。

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