アスパラガス自動収穫 試作機実演 伊那市

LINEで送る
Pocket

アスパラガスの収穫を実演する自動収穫機の試作機

伊那市は19日、先端技術を活用したスマート農業の一環で開発を進めているアスパラガス自動収穫機の試作機の実演会を同市西箕輪のJA菜園で開いた。試作機の公開は初めて。収穫期を迎えたアスパラガスを認識し、自動で刈り取る機能を備える。コストダウンなどの課題もあることから、引き続き改良を重ね、来年度の商品化を目指す。

同市は県内有数のアスパラガスの産地。市やJAは需要が高く収益性も高い超重点品目として生産振興に力を入れているが、収穫は手作業のため、農家の負担が大きく、省力化が課題という。

このため、市は昨年度、県南信工科短期大学校や上伊那産業振興会、JA、県などの関係機関・団体でつくるコンソーシアムを設立。来年度まで3年間の計画で自動収穫機の開発を進めている。

試作機は電動式で、全長78センチ、幅43センチ、高さ88センチ。左右110センチまで伸びるアームを備える。機体後方に搭載した2台の3次元(3D)カメラでアスパラガスの長さを計測し、あらかじめ入力したデータに基づき、規格に合う長さのアスパラガスだけを選び出し、収穫する仕組みだ。

実演では長さが異なるアスパラガスを用意。その中から収穫に適したものを見分け、アームを伸ばして根元付近をつかむと同時にカッターで切り取り、前方のコンテナへ積み込んだ。一定の範囲の収穫を終えると、畝に沿って敷かれたレールの上を移動し、次の場所へ向かった。

実演会にはコンソーシアムの関係者や農家など約60人が参加。同市狐島の農業松本竜司さん(51)は「なかなか可能性を感じる」と評価。「今は台車にコンテナを載せ、1本ずつ手で収穫しており、すごく大変。規格に合っているか微妙な長さのものは棒を当てて確認しながら刈り取っており、機械化できればすごく楽になる」と話した。

開発担当者は「機能面では一区切り」と説明。商品化に向け「精度の向上やコストダウンなどの課題に取り組んでいきたい」と述べた。参加者からは価格の質問もあり「100万円を目指すが、できるだけ安くしたい」とした。

おすすめ情報

PAGE TOP