磁界で土壌の養分保持力分析 信大農学部など

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小型装置のデモンストレーションをする井上教授(右)と小松常務

小型装置のデモンストレーションをする井上教授(右)と小松常務

信州大学農学部(南箕輪村)の井上直人教授(63)らは小松精機工作所(諏訪市)と共同で、土壌の肥よく度の指標となる「CEC(養分保持力)」を磁界の活用により分析する小型装置を開発した。24日に同学部で会見を開き、従来の化学的手法では数日要していた測定をリアルタイムで可能にする「世界初の画期的システム」と発表した。

小松精機工作所が2006年から開発し、14年に製品化した金属の焼き入れや結晶の大きさを調べる磁気センサー検査装置を応用した。少量の土壌サンプルをセンサー上に置くだけで、周波数ごとの電圧差などを調べ、土壌の特性を検出。パソコンやタブレットなど端末のモニターに瞬時に表示する。装置は小型で持ち運びが容易にできるのも特徴だ。

最終的なCECは過去の化学的データなどと照合する中で得るが、井上教授は「研究機関などに持ち込まなくても現場で簡単に計測でき、コスト削減にもつながる。食料生産維持や高品質化をはじめ、いろいろな応用が考えられる」と説明する。

精密プレス部品加工の同社にとっては初めての農業分野参入で、小松隆史常務(45)は「市場調査などをして、ニーズや価格設定などを行っていきたい」と期待した。

30日から始まる全国中小企業団体中央会主催の「中小企業新ものづくり・新サービス展」(東京・ビックサイト)に試作品を展示する予定のほか、来月3日に宇都宮大学で開かれる日本土壌肥料学会関東支部会で発表する。

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