2016年3月11日付

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「頑張ってください」の言葉を掛けることに、ためらいの気持ちを持ち始めているという。東日本大震災の被災地で岩手県大槌町の大槌高校生徒会と5年間、交流を続けている茅野市の茅野高校生徒会の生徒たちの声だ▼被災した人に向けた言葉として、単なる言葉でなく、そこにどんな心を込めたらいいのか、という素直な気持ちの表れだと思う。5年という時間が経過した。今の高校生たちは多くが小学生だった。10代後半の子どもが5年を振り返ると、その年月は長いと感じるだろう▼先輩から受け継いでいる支援と交流の活動。生徒会役員の中では、生徒の災害に対する関心は薄らいでいるとも感じていた。先日、本部役員の会議で被災地支援の話題が取り上げられた。役員からは「続けたい」という思いでまとまった▼心の中では「活動の中に自分たちの気持ちをどう込めたらいいか」「自分たちの思いを『頑張って』の言葉で表していいのか」といった疑問が湧いているのも、当然かもしれない。自分自身に問い掛けて、自分たちの言葉で被災地に向き合いたい…。そんな態度に思える▼交流に参加する人が限られていることは生徒も承知している。その上で学校や地域に帰り見聞きしたことを伝えないといけないと責任も感じている。被災地で「復興は50年かかる」と聞いたという。5年の10倍の時間。生徒たちは「先を見つめていきたい」と話す。

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