2017年01月01日付

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「一億総活躍」という方針が打ち出されたのは2015年秋。もう1年以上前のことになる。その前には「地方創生」「女性活躍」と言われたこともあった。看板を替えただけという冷ややかな見方もあるが、空疎な言葉遊びはさておき、人口減少が進む中で、誰もが活躍できる社会の実現が求められているのは確かだろう▼とりわけ元気な高齢者の力を借りない手はない。といっても経済活動ばかりではない。今、子育てならぬ「孫育て」が注目されているという。さいたま市では「祖父母手帳」を作成し、孫育てを後押ししている。親の負担軽減だけでなく、祖父母の新たな生きがいになり、孫の社会性を育むといったメリットがあるという。一方で、世代間の意見の違いから衝突を生むこともあり、上手な付き合い方を指南している▼高度成長期、人々は大都市に吸い寄せられ、核家族化も進んだ。経済的には豊かになったかもしれないが、都市と地方、あるいは世代間の分断を生んだ。孫との関わりでさえマニュアルが必要になる時代だ。失われた関係を再構築するのは簡単なことではないだろう▼安倍首相は先のハワイ・真珠湾での演説で「和解」「寛容」といった言葉で未来志向の関係を訴えた。現在の日本社会全体にも同じようなことが言えるのではないか▼新しい年が始まった。名実とも誰もがいきいきと輝ける社会へ少しでも歩みを進めたい。

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