東日本大震災から5年 足元の強い揺れに備えを

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観測史上最大のマグニチュード(M)9・0を記録した「東日本大震災」から5年が経過した。巨大津波は多くの尊い人命を奪い、街も田畑もすべて呑み込んだ。福島第一原発事故がもたらした放射能汚染は周辺の人々を恐怖のどん底へと突き落とし、日本をはじめ世界を震撼させた。現在も懸命な除染作業が続いているが、復興再生への道のりは険しい。

岩手県から千葉県北東部の沿岸や沖合いにかけては、東日本大震災発生後も活発な余震活動が続いている。気象庁によれば、今月6日までに震度1以上の揺れが1万2000回以上観測され、最近の1年間では615回を数えた。今年2月だけをみても最大震度4以上を観測した地震が2回、震度1以上が45回発生している。

最近の2年間はM7以上の地震こそ起きていないが、昨年2月にはM6・9、同じ年の5月にもM6・8の余震が発生している。地震の規模、回数とも減少傾向にあるとはいえ、震災前の10年間の年平均に比べ約2倍に増えている。

政府の地震調査委員会は9日、「今後も余震域や周辺で大きな地震が発生する可能性がある」との見解を公表した。今さらながら、巨大地震が列島に及ぼす強大な支配力を思い知らされる。

別名”地震大国”と呼ばれる日本列島。余震域以外でも、私たちが生活を営む足元の大地のどこか深い所で、大きな揺れを引き起こすエネルギーが刻一刻と蓄積されていることを忘れてはいけない。地震調査委員会は、大震災の影響で、長野県中部を貫く糸魚川―静岡構造線断層帯の発生確率が高まったと指摘している。

東海から九州沖の南海トラフで発生が懸念される巨大地震への備えを怠ってはならない。震源域では100~150年周期でM8クラスの地震が発生することは歴史が証明している。地震は、もしかしたらではなく、いつか必ず襲ってくるものと覚悟し、その上で防災対策を構築することが重要だ。

最近の列島では火山の噴火が相次いでいる印象が強い。県内では2013年9月に御嶽山、昨年6月には浅間山で小規模な噴火が起きた。火山活動はその後弱まってきているが、大震災との関連性はあるのだろうか。世界では、巨大地震に誘発されて火山が噴火した事例は数多くある。

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