きびそで織物silkkio 第一弾はソファ

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第一弾のソファシリーズ

蚕が繭を作る時に最初に吐き出す「きびそ(生皮苧)」を活用した織物を「silkkio(シルッキオ)」と名付け、新たな岡谷シルクのオリジナルブランドとしてさまざまな商品開発につなげる「silkkioプロジェクト」が動き出した。関係者が16日、岡谷蚕糸博物館で、クッションカバーにsilkkioを利用したソファ「silkkioSOFA」の完成を発表した。

「silkkio」開発は同市で家具工房「SCALEWORKS(スケールワークス)」を営む花岡正太郎さん(31)が、「展示会で見た手織りシルクの帯が美しく、いつかこんな生地を家具にも使いたい」と願ったことがきっかけ。花岡さんは、既存の生地以外で家具に利用できる生地を模索する中で、高林千幸蚕糸博物館長の助言できびそと出会った。

きびそは太さが均一でないため生糸にはならず、通常は絹紡糸の材料に利用される。高林館長によると、生糸1キロを生産する場合、200グラムのきびそが発生するという。silkkioプロジェクトでは、博物館併設の宮坂製糸所で出たきびそを活用した。

きびその存在を知った花岡さんは、ソファのクッションカバーの生地製作を岡谷絹工房に依頼。太さが均一でないきびそは染色が難しいため、絹工房では京都市の業者に発注して染めてもらい、横糸にきびそを、縦糸に通常の絹糸を使って手織りした。出来上がったのは「鉄黒」「濃紅」「菖蒲色」「山吹茶」「千歳緑」の5色の織物。絹工房の小山町子代表によると、「太さが均一でない糸を織るのは手織りでしかできないが、織りに力も必要」という。

花岡さんはきびその織物をクッションカバーに使ったソファを製作するのに合わせ、織物のブランド化を計画。UNYdesign(ウーニーデザイン、諏訪市)の内堀法孝さんの協力で、「silk+kibiso+okaya」から「silkkio」と命名した。

第一弾のソファは国産ブナ材を使った製品で一人掛け1台23万8000円(税別)。注文生産で2人掛け、3人掛けも製作する。すでに岡谷市のふるさと納税の返礼品としても活用。製品は3月31日まで岡谷蚕糸博物館に展示し、市民に実物に触れてもらう。

プロジェクトでは今後、silkkioを家具をはじめさまざまな製品へ利用していくほか、岡谷発のブランドとして地域内での連携による商品開発、海外市場を目指して域外との連携による商品開発などを目指す。4月からは県創業支援センターで、耐久性なども含め研究開発に取り組むという。

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