日本一の美しい石鏃 三上徹也さんが講演

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「諏訪湖底曽根遺跡」について語る三上さん

下諏訪町と町教育委員会が主催する、国史跡「星ケ塔黒曜石原産地遺跡」の講演会が19日、同町の諏訪湖博物館・赤彦記念館で開かれた。富士見高校教諭で、諏訪湖底曽根遺跡の研究者でもある三上徹也さん=岡谷市=が「日本列島一美しい石鏃(せきぞく)を作った狩人たち」と題して、当時の暮らしぶりや歴代研究者の情熱をひも解いた。

2015年3月に同町郊外の東俣国有林内にある「星ケ塔黒曜石原産地遺跡」が国史跡に指定されたことを記念して、2回コースで開く講演会。この地で豊富に産出された黒曜石という一大資源が、諏訪地方の縄文文化にどんな役割を果たしたかを中心に掘り下げている。

曽根遺跡からは、黒曜石をはじめ、多様な石材で作られた石鏃が大量に発見されている。三上さんは「深いえぐりを入れるなど高い技術で作られた形と、石の材質ごとに異なる色合い。この美しさは、まさに日本一」と絶賛。さらにこれまでに見つかった数量や、作られた時代の古さも日本一で「大変貴重な遺跡」と力を込めた。

曽根遺跡を発見した橋本福松や、曽根遺跡の石鏃にみせられ考古学に打ち込んだ藤森栄一ら、郷土ゆかりの研究者の足跡にも丁寧に光を当てた。当時、小学校教諭だった福松が、諏訪湖の深さを表す深浅図を作るため調査した際に、1カ所だけ湖底が固い箇所を見つけたことが遺跡発見につながった経緯を語ったほか、藤森が収集した膨大な資料を分類した結果から、曽根遺跡が当時、石鏃作りを教える場だった可能性についても考察した。

2回目の講演会は26日午後1時30分から、同博物館で。尖石縄文考古館(茅野市)の前館長・鵜飼幸雄さんが「縄文ビーナスの誕生の背景に黒曜石あり」と題して語る。入場無料。

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