2017年02月27日付

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特に30代以上の大人の皆さん、自らの中学生時代を思い返してみてほしい。1度たりとも、地域の産業や観光の振興、人口増加策、防災対策、子育て支援など「まちづくり」を真剣に考えた場面があっただろうか。中学生による模擬議会が各地で開かれる昨今、往時とは少し様子が違ってきているようだ▼「認知症の人や家族の支援として、医療費は無料にできないか」「夜間に高熱を出した子どもをすぐに診察してくれる病院が増やせないか」「働きながら子育てする母親を支援できないか」▼箕輪町議会が箕輪中学校2年生を対象に開いた模擬議会一般質問。代表生徒11人が発した質問や提案はいずれも、当事者に寄り添った内容で、町側に直球で投げ込まれた。とかく自分中心に考えがちと思われているこの年代の、別の顔を見た気がしたものだ▼答弁した白鳥政徳町長の「冷や汗ものだった」の感想はあながち大げさではなかろう。14歳と人生経験は浅いながらも、人のため、地域のために―と考えに考えた質問の価値は非常に重い。海千山千の大人に緊張感を持たせた時点で、学習効果としては十分だったのではあるまいか▼同校生徒が初めて模擬議会を経験しすでに30年。当時の生徒も40代を迎え、社会の中心的存在になっているはず。着実に近づく人口減少問題は、誰もが当事者になる喫緊の課題。貴重な経験を生かす機会は今まさに訪れている。

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