シンガポールの展示会へ出展 岡谷産シルク

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シンガポールで開かれる見本市への出展を前に展示内容の検討を進める関係者

岡谷市内唯一の製糸工場「宮坂製糸所」(岡谷市郷田、宮坂照彦社長)が9~12日、シンガポールで開かれるインテリアやファッションの展示会に出展し、海外、特にアジア市場でのビジネス展開の可能性を探る。岡谷蚕糸博物館とも連携し、期間中は高橋耕一同社専務のほか、高林千幸同館長がブース内で岡谷産の絹の歴史や魅力をPRする。

同社は、製品の原材料が生産されてから消費者に届くまでの一連の工程の合理化で、海外需要の獲得を目指す中小企業を支援する経済産業省の補助事業に採択された。

展示会では、同事業に採択された全国の12の事業者が幅6メートル、奥行き3メートルのブースに共同出展し、漆器、照明、焼物、人形などの伝統工芸品とともに紹介される。宮坂製糸所は同社で生産された生糸を使い、県内の工房が作った室内装飾用の織物「タペストリー」、福井県の業者が開発した絹壁紙、京都府で織られたマフラーなどを披露する。

1928(昭和3)年創業の同社は、国内需要向けの生糸生産を続けてきた。海外展開は初挑戦。ただ、岡谷市には、大正から昭和初期にかけて大小200もの製糸工場が立ち並ぶ国内の生糸生産の一大拠点で海外に大量の生糸が輸出されていた歴史がある。

時代の変遷とともに製糸工場は精密機械工業などへと姿を変えてきた。同社は性質が異なる生糸の多品種少量生産が強みで高林館長は「海外のニーズをつかむことができれば、主に富裕層向けの商品展開に利用される可能性はある」と期待する。出展ブースでは高林館長も「シルク岡谷」の歴史や文化を発信し、岡谷市への誘客も目指す。

高橋専務は「当社の絹がどのような評価を受けるかは未知数だが、他国に負けない品質で海外の関係者の興味を引き、海外展開の突破口を見出したい」と話している。

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