「黒曜石」に焦点 県立歴史館で遺跡発掘展

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県立歴史館(千曲市)で「長野県の遺跡発掘2017」が開かれている。県埋蔵文化財センターが昨年度調査した4遺跡と、市町村教育委員会がこれまでに調査した7遺跡を紹介し、発掘した土器や刀などを展示している。今年度のテーマ展示は「黒曜石」で、下諏訪町や箕輪町の遺跡から出土した黒曜石を見比べることができる。6月25日まで。

黒曜石の展示では、地名に「星」が付く下諏訪町の星ケ塔と星ケ台、長和町の星糞峠の遺跡を中心に紹介。星ケ塔では流れて固まった溶岩の岩脈を打ち割って取り出したため角柱状になり、星糞峠は火砕流の中で転がったため丸みがあるなどの違いが分かるよう原石を展示している。

地名に「星」が付いている理由について歴史館では、地面で輝くたくさんの黒曜石は空から振ってきた星だと思われたのでは―と解説する。

箕輪町の箕輪遺跡は弥生時代中期から後期の黒曜石文化が終わる頃の遺跡で、つぼの中に約80点の原石やかけらが収められていたが理由は不明。入っていた黒曜石は透明度などで下諏訪町産と長和町産が見分けられる。

埋蔵文化財センターの調査からは、長野市小島・柳原遺跡群で県内で初めて出土した仏具「塔鋺形合子」を特別展示。香を入れた青銅製の容器で、平安時代の竪穴住居跡からふた部分が見つかった。正倉院などにしか伝わらない、美術品としての価値も高い希少品という。

栄村ひんご遺跡から出土した縄文時代中期の火焔型土器も県内では珍しいといい、今回の目玉の一つとして披露。新潟圏域で多く使われていた型の土器で、歴史館では、この遺跡が長野と新潟、二つの文化圏の境界に位置していたことが推測されるとしている。

開館は午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)。一般300円、大学生150円、高校生以下無料。休館日は毎週月曜と3月21日(3月20日と5月1日は開館)。伊那市の県伊那文化会館でも7月29日~8月20日に展示するなど県内3カ所を巡回する。問い合わせは県立歴史館(電話026・274・2000)へ。

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