旧参籠室を秋宮に再移築へ 諏訪大社

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諏訪大社に再移築する旧参籠室

諏訪大社は、下諏訪町の下社秋宮境内にかつて建ち、現在は茅野市蓼科中央高原にある「旧参籠室(さんろうしつ)」を、秋宮に斎館別館として再移築する。大社の社格が一層高まった昭和初期に当時の内務省直轄で建てられた一級の建築物だといい、近く解体に着手し、来年1月か2月ごろの移築完了を目指す。

旧参籠室は木造平屋建て銅板ぶき約98平方メートル。1935(昭和10)年ごろの建築で、現在の参集殿の位置に建ち、神職が祭事を前に精進潔斎のためにこもる場などとして使われた。その後、参集殿(1995年完成)が建てられたのに伴い、茅野市蓼科中央高原の温泉旅館「渋川温泉保科館」の敷地に移築された。

保科館は数年前に閉館して旅館本体は壊されたが、旧参籠室は跡地にそのまま残された。諏訪大社が大社重要文化財顧問の五味盛重さん=富士見町乙事=に調査を依頼。「古式を重んじ、多くの崇敬を集める諏訪大社の風格を象徴しており、移築保存すべき」という見解を得た。土台や柱、小屋組みなど建物の根幹部分にほとんど改造はなく、「保存状態は極めて良好」という。

移築場所は秋宮の斎館南側で、駐車場の一部に盛り土をして建てる。移築後は年2回の遷座祭の準備や神前結婚式の控え室などの利用を考える。大社は「地元の方々にはこうした貴重な建物の存在を再認識してもらい、移築に伴う長期の工事にも理解をお願いしたい」としている。

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