2016年3月23日付

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日差しがまぶしくて、暖かい。もう冬は完全に終わったと言っていいようだ。毎年雪が積もった時には、家の周りの雪かきを何日かするのだけれど、今冬はおそらく、3、4日といったところ。近年では記憶にないほど雪の少なかった冬ということだろう▼長野地方気象台の今冬(12月~2月)の統計が少雪の冬を裏付ける。県内の降雪は軒並み例年を下回り、諏訪は26センチと平年の3割足らず。3月に入っても同様で、例年の春の大雪も今のところない。今後の天気予報も晴れや曇りが続きそうで、このまま今年の雪かきは終了といった感である▼雪が少ないのは、日々の生活の暮らしやすさにつながる。何より重労働となる雪かきをやらなくて済むし、自治体にとっては除雪費を圧縮し、支出を少なく抑えることができる。道にも雪がなくて凍結が少ないから、交通安全に役立つ▼暖冬や少雪は楽と言えば楽。ただ、寒くて一定の雪が降って1年が巡る。山に降り積もった雪は、少しずつ解けて里を潤し、桜の花などは寒さにさらされる「休眠打破」という現象があってきれいに咲く。冬の厳しさがあってこその春夏秋の四季ということではないか▼〈新しき年の初めに豊の年しるすとならし雪の降れるは〉。万葉集の中には冬の雪を吉兆ととらえるこんな歌があるという。暖かで過ごしやすかった冬を喜びながらも、どこかで用心をしていたい春の訪れである。

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