諏訪湖の底質 水中ドローンで調査

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NPO法人しなとべの観察に協力した市川教授と水中ドローン

県諏訪建設事務所は、諏訪東京理科大学(茅野市)と連携し、2~3月に初めて試みた水中ドローン(水中カメラロボット)による諏訪湖の底質調査結果をまとめた。毎年夏に浮葉植物ヒシが生い茂ったり、水辺の整備を計画したりする3区域に沈めて船上から動かし、浅瀬部分の湖底をつぶさに撮影。「調査範囲の大部分がヘドロだった」としており、今回の結果を湖の環境改善事業に生かしていく考えだ。

ロボット技術を専門とする同大工学部の市川純章教授と学生たちが協力した。湖面の氷が解けた後、水の透明度が高い3月までに3回行い、湖底部にカメラを向けて船上から遠隔操作した。

調査範囲は、ヒシの繁茂区域で夏秋に刈り取り船を重点的に動かす諏訪市大和~下諏訪町高浜沖と、水辺整備が完了していない諏訪市豊田~岡谷市湊沖、湖内への窒素・リンの流入を減らす「沈殿ピット」を造成した諏訪市の上川河口付近。建設事務所の事業に関わる場所を選定し、岸から水深2メートルまでを調べた。

ヘドロ底質はヒシが好んだり湖底貧酸素を助長したりするほか、沈水植物の再生に向けても好ましくない。建設事務所によると、1回の調査につき数千枚単位の写真を撮影し整理した結果、大部分はヘドロ底質で、砂地の分布は上川河口付近と豊田沖のごく一部に限られていたという。

建設事務所は、砂浜造成や覆砂による底質転換に取り組んでおり、「湖内に酸素を供給する沈水植物の復元を目指す箇所もある。これを基礎資料の一つとして底質改善対策を検討していく」と説明。一方で、水中ドローンの写真は鮮明だったといい、「低コストで安全な調査手法。沈水植物の再生確認など、他の活用方法を模索したい」と話している。

この調査とは別に、県環境保全研究所は今年度から3カ年かけて、信州大学と連携して諏訪湖全域の底質環境を調べていく。

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