ゲル消火剤の効果確認 ヘリから投下実験

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鳥取大学と技術開発企業のイルカカレッジ(鳥取県)が22日、食用のゲル化剤を使って水をゼリー状にした「ゲルパック消火剤」をヘリコプターから投下する実験を下諏訪町の赤砂崎公園で行った。林野火災の安全で効果的な上空からの消火を狙いとした研究事業の一環。県消防防災ヘリから投下し、消火効果や散布範囲などを調べた。

粉末のゲル化剤は、吸水すると100倍に膨らみ、消火する水をゼリー状に凝固させる。投下時に散水よりも標的を外しにくく、高い高度からの安全な消火活動が可能になるという。伊那食品工業(伊那市)の協力で開発。食用ゲルとトウモロコシの素材でできたゲルパックは、投下後に動物が食べても安全なほか、時間がたつと自然分解するという。

実験は上空約30メートルから県消防防災ヘリで計3回実施し、それぞれ700リットルの水を使用。吸水した4000個のゲルパックを投下し、通常の散水との違いを見比べた。最後に材木を燃やした模擬火災に、ゲルパックの投下で消火をした。

鳥取県内で2013年から実験を重ね、今回で4回目。県消防防災航空センターや諏訪広域消防本部が協力し、住宅の少ない立地で実施した。実験には関係者ら約50人が参加。同センターの隊員は「地権者の反応や価格面、日本の風土に適しているかなどの課題もある」としている。

同大学の田中俊行教授(65)は「大規模な森林火災が世界各地で起きており 、食い止めるのに役立てたい」。同社の朝山規子社長(54)は「実験データを基に改良を重ね、ゲルパックの高精度 投下システムを今年中に実用化させたい」と話していた。

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