2017年04月27日付

LINEで送る
Pocket

コンビニエンスストアに入ると元気の良い店員の声に迎えられる。目当ての商品を手にレジへ。言われるままに支払って、商品を受け取ると、「またお越しくださいませ」という声に送られて店を出る▼その間、店員の声に応答するわけでもなく、ひと言も話すことなく買い物を済ませた―。そういう経験はないだろうか。よく使う店だったら店員とも顔なじみになるだろうし、名前は知らなくても、行けばあいさつぐらいはするようになりそうなものだが、たまたま立ち寄った店ではなかなかできない▼コンビニに限ったことではなく、スーパーでもそういうことはある。忙しい人たちの買い物はスピードが第一。客と店員の距離は遠くなっていくのかもしれない。コンビニ大手5社が国内全店への「セルフレジ」の導入を目指して実証実験を始めるという▼買い物客が台に籠を置くだけで瞬時に会計ができるという無人レジで、店側には業務の効率化や商品管理の合理化、客側には素早い精算といった利点があるらしい。導入の前提になるのが、電子的に商品情報を記憶するICタグの量産や低価格化だとされる。開発を産業振興につなげる狙いもあるのだろう▼ただ、こうした期待と引き換えに、電子化される流通の中に放り込まれることへの不安も生まれる。知らないうちに消費や嗜好の情報が吸い上げられるのではないか…と考えるのは心配しすぎか。

おすすめ情報

PAGE TOP