伊那東部中強歩 自宅前に給水所21年桐山さん

LINEで送る
Pocket

伊那市手良の桐山八重子さん(76)は、同市東部中学校の強歩大会で、コース沿道の自宅前に21年に渡ってボランティアで給水所を設け、生徒たちを応援し続けてきた。しかし今年、病気に倒れ、10日に開かれた大会は給水所脇に設けたベッドの上から声援を送った。体を起こすこともかなわない状況の中で、親族や関係者らがサポート。頑張る子どもたちの姿を最後まで見届け「長年やってきたかいがあった」と目を潤ませた。

共に生徒たちを見守り続けた夫の慶二さんを昨年7月に亡くした後も、「1人でも給水所を続ける」と意気込んでいた桐山さん。しかし、3月に体調を崩し、今月になって入院。それでもずっと強歩大会のことを気に掛け「10日には退院する」と話していたという。その思いが通じて病院からは一時外出の許可が出た。給水所も、めいで近くに住むみどりさんら親族が協力して今まで通りに設けることになった。

横たわりながらの沿道観戦だったが、水を受け取り、再び元気に走り出す生徒の姿に笑顔を取り戻した桐山さん。みどりさんは「おじとおばが、長年取り組んできた意味が分かったような気がする。これからも、この思いをつないでいかないと」と目を細めた。

53回と長い伝統を誇る大会で、桐山さん夫妻が手渡す一杯の水は多くの生徒に力を与えてきた。小松雅人校長は「まさに『命の水』。ずっと大会を陰で支え、子どもたちの成長を見守ってくれている。今年も例年通りに給水所を設けていただき感無量」と話した。

おすすめ情報

PAGE TOP