ニッコウキスゲ守れ 車山肩などに電気柵

LINEで送る
Pocket

車山肩の対象範囲のうち新たに延長したエリアで電気柵を設置する関係者

県や自治体、地権者などでつくる霧ケ峰自然環境保全協議会は16日、諏訪市の車山肩、富士見台展望台北側のニッコウキスゲ群生地の周囲にニホンジカの侵入を防ぐ電気柵を取り付けた。構成する41団体のうち、6団体から約60人が参加。微量の電流が流れる通電線を縦に4本張って柵にし、対象範囲を囲った。今年度は車山肩の飲食店の東側群生地で柵で囲うエリアを山側に50メートルほど延長し、花を増やす。

この日設置した柵の総延長は同飲食店東側、裏側と富士見台で総延長は約3キロ。このうち車山肩は2・2キロ。柵で囲う範囲を拡大した同店東側では車山高原に向かう山道の際まで延長した。参加者は1・8メートルの支柱を5メートル間隔で20センチほど地中に埋めた後、通電線を張り巡らした。太陽光発電装置と蓄電設備を設け、24時間体制で電流を流す。同店裏側の群生地の一部は柵の高さを抑え、花の写真を撮りやすいようにした。支柱の色を周囲に溶け込みやすい黄色にし、景観にも配慮した。

この日の作業エリアでは2012年度から電気柵を設置している。協議会事務局の県諏訪地域振興局環境課によると、花芽を食べるニホンジカの食害や踏み荒らしなどの被害で一時はニッコウキスゲの花が減ったが、柵の設置に加え、日光をさえぎり、成長を妨げるササを取り除くことで花の数は回復しつつあるという。このほか、冬期間に降ろしてあった防護ネットの張り上げ作業も行った。

ニッコウキスゲは例年、7月中下旬ごろに盛りを迎える。この時期は年間を通じて最も多くの行楽客らが訪れる。同課は「数年にわたる取り組みと花が増えた結果から、電気柵の効果は大きい。今年もたくさんの花が咲き、多くの皆さんに足を運んでもらえる場所になれば」と話した。また、一部に柵の内側に入って写真を撮る人の姿も毎年散見されることから、「モラルの徹底もお願いしていきたい」と話していた。

おすすめ情報

PAGE TOP