太陽光発電へ農地転用 茅野市で2年連続減

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茅野市で太陽光発電施設の建設を目的にした2016年度の農地転用は、前年度比23件減の32件で2年連続で減少したことが、市農業委員会のまとめで分かった。国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り価格の下落が主な要因。一方、今も一定水準で施設設置が行われているため、市は「より厳しい規制」も視野に入れ、安全性や生活環境への配慮を徹底していく考えだ。

農転の内訳は、所有者が自ら行うものが13件(前年度比1件減)、土地の売却や貸し借りによるものが19件(同22件減)だった。合計の面積は約4・4ヘクタール(同1・2ヘクタール減)、発電出力が約2558キロワット(同861キロワット減)。同市の農転全体に占める割合は、件数ベースで約18%だった。

地区別だと、湖東と玉川が各8件、次いで豊平6件、ちの4件、宮川・金沢各2件、北山・泉野各1件。1件平均の出力は約80キロワットで、山際の遊休農地への導入が目立つ。湖東では1000キロワット以上のメガソーラーの建設もあった。

FITは再生可能エネルギーで発電した電気を、定められた価格で電力会社が買い取ることを国が約束する制度。太陽光発電施設は東京電力福島第1原発事故後、高価格で20年間買い取るFITを追い風に導入が急速に拡大。農家の高齢化や担い手不足もあり、宅地化やアパート経営に次ぐ土地利用の選択肢として定着しつつある。

一方で、蓼科中央高原では建設地の周辺住民が工事の差し止めを求めて地裁諏訪支部に仮処分命令を申し立てる事案(その後和解)もあり、開発に伴う生活環境や景観に与える影響も指摘される。

市は14年9月、10キロワット以上の太陽光発電施設などの設置に関するガイドラインを策定。15年1月に改正し、事前の計画提出や近隣住民、区への説明、災害防止対策や景観への配慮を事業者に求めている。

市環境課は「太陽光発電施設の設置は落ち着いてきたが、設備の価格が下がっているため収益性は今もある」とし、一定水準で施設導入が進んでいるとの認識を示した。その上で、安全性や生活環境に影響を及ぼすものには「より厳しい規制」に踏み込む可能性を示唆。「FITや国の動向をみながら規制のあり方を検討したい」としている。

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