諏訪6市町村 松くい虫警戒強化

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道路近くの山林に仕掛けた昆虫吸引器で捕らえた虫を確認する岡谷市職員ら=同市川岸地区内

マツの木を枯らす松くい虫(マツ枯れ)被害が県内で拡大しており、諏訪地方6市町村の担当課も警戒、監視を強めている。諏訪地方での被害は確認されていないが、伝染病を媒介するマツノマダラカミキリが成虫となって飛び回る季節を迎え、「いつ被害が確認されてもおかしくない」(富士見町産業課)とする。

6市町村の担当課、森林管理署、森林組合などでつくる諏訪地方松くい虫予防対策協議会によると、被害はマツノザイセンチュウという0.1ミリほどの線虫がマツノマダラカミキリの体内に入り込み、カミキリが健全なマツの枝をかじる際にセンチュウが体内からマツの樹内に入り込んで枯死させる。被害を抑えるためには葉が赤く変色し、枯れたマツを早い段階で伐採し、山林から取り除く必要がある。

県内ではすでに50以上の市町村で被害が確認されている。諏訪地方に隣接する塩尻市や上伊那地方、富士見町に隣接する山梨県北杜市小淵沢でも被害が確認されている。同カミキリは標高900メートル以上では越冬できないとされているが、各地を行き来する車両の荷台や荷物などにまぎれて諏訪地方に入る可能性もある。

被害地域と隣接する岡谷市では、5~10月に市境近く道路に近い山林内に特殊な薬剤で昆虫を呼び寄せる誘引器を設置してカミキリの早期発見に努めている。7日は市農林水産課と市が選任した監視員が昆虫誘引器の状況を見て回った。この日のパトロールで異常はなかったが、同課職員は「被害が広がっている地域の視察で山の斜面がマツ枯れによって一面真っ赤になっている様子を目にして怖くなった。市内の山林があのような惨状にならないようしっかりと監視を続けたい」と話していた。同市では今年度誘引器の設置を5カ所8基から7カ所10基に増やして対応している。

被害地域と国道でつながる富士見町は6カ所に15基設置して年間を通じてパトロールを実施している。

同対策協議会事務局の県諏訪地域振興局林務課は「自治体などによる監視に加え、住民の皆さんからの情報提供も被害拡大防止に大変役立つ。近くの山や公園、身の回りで枯れたマツを見つけたら地元の自治体や当課まで連絡してほしい」と呼び掛けている。

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