アイデア満載「低過庵」 藤森照信さん語る

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低過庵の概要を説明する藤森さんと設計図

茅野市出身の建築家・藤森照信さん(70)は4日、茅野市民館で会見し、市民との共同作業で同市宮川高部に建設する新茶室「低過庵」の概要を明らかにした。半地下構造、スライド式の屋根など多くのアイデアを盛り込んだ縄文時代の竪穴式住居を思わせる新感覚の茶室で、藤森さんは「使う人の驚く顔が楽しみ」と語った。

新茶室は木造で、床面積はたたみ3畳ほど。地面に四角の穴を掘って基礎を固めた中に、茶室部分をすっぽりと納める構造。湿気対策として基礎と茶室の間には通気のための空間を空ける。壁はスギやヒノキの板材で作り、室内は漆喰を塗り、外は表面を焼いて湿気対策を施し、屋根は銅版ぶきとする。床面から屋根の最高部までは約2・2メートルで、大人が立っても十分な高さを確保するという。

屋根は手動でスライドさせると茶室上部が開閉する造り。茶会は、隙間から漏れる薄明かりの中で始まり、折を見て屋根を開くと、青空を仰ぎながら野だて気分が味わえる趣向だ。

全8回の市民参加によるワークショップで建設予定。建設場所は、藤森さんが仲間と制作した「高過庵」、市民との共同で制作した「空飛ぶ泥舟」がある茅野市宮川高部の藤森さんの私有地の一角。藤森さんの実家も加えると、四つの茶室がそろうことになる。

細川護煕元総理から依頼された茶室(玄庵)を手がけたのがきっかけで、既成概念にとらわれないユニークな茶室の設計を始め、これまで国内外で数多くの茶室を手がけてきた藤森さん。「新たな茶室が既存の茶室と一体となることで、多くの人に関心を持ってもらえれば」と完成を楽しみにしている。

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