2017年07月24日付

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豊かな水資源に恵まれた信州で暮らす身には実感が湧きにくいが、地球規模では水不足が懸念されている。地球温暖化、気候変動や、新興国の人口増加、経済発展に伴う生活用水、工業用水などの需要拡大で、ますます深刻化することが指摘されている▼先ごろ諏訪市内であった講演会。気象庁気象研究所台風研究部客員研究員の中澤哲夫さんが温暖化などの影響による将来的な「砂漠化」に言及した。大気の安定で雨が降りにくい一方、いったん降ると局地的豪雨のような大雨をもたらす傾向を解説。「降ると土砂降りになるが、降らない所には降らない。砂漠化が進み、地球上の水問題を考えると大きな問題かもしれない」と▼今年の梅雨は中澤さんの話を裏付けるかのようだった。諏訪、上伊那地方では6月7日~7月18日の間、観測地点の多くで降水量が平年同期の半分程度にとどまった。ところが九州北部では大雨で甚大な被害を出し、東海地方や新潟県などでも一時激しい雨に見舞われた▼衛生的な水の不足が感染症の流行に拍車を掛ける恐れもある。中東イエメンではコレラの感染拡大が止まらない。続く内戦が上下水道や保健システムを破壊した結果、感染が広がりやすい環境をつくり出したと伝えられている▼水は命を育む源だと改めて思う。蛇口をひねれば安全に飲める水がほとばしる日本だが、貴重な一滴一滴であることを心に留めたい。

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