景況感2期ぶり悪化 日銀松本短観

LINEで送る
Pocket

日銀松本支店が4月1日発表した3月の県内企業短期経済観測調査(短観)によると、中国をはじめとする新興国経済の不透明感が増す中で円高などの影響もあり、企業の景況感を示す業況判断指数は全産業で前回12月調査から2ポイント低下のマイナス8となった。悪化は2期ぶり。3カ月後の先行きでは、公共工事の減少懸念など非製造業が低下しマイナス11の3ポイント悪化を見込んだ。

短観結果を踏まえた県内の金融経済動向(月例調査)も同時に発表した。半導体関連や電子部品、機械関連部品などに新興国経済減速の影響がみられることなどで、全体の景気判断は6カ月ぶりに下方修正。前回3月の「生産に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかに回復している」から「一部に弱めの動きがみられるものの、緩やかに回復している」に引き下げた。

県内短観によると、製造業は前回調査から2ポイント低下のマイナス15。はん用機械では中国など新興国での販売・受注が伸び悩み、一部自動車メーカーでの受注も減少している。先行きは3ポイント改善の見通しで、中国経済やスマホ需要の持ち直しなどが期待されている。

非製造業は、暖冬が明暗を分け宿泊・飲食では軽井沢のバス事故の影響もありスキー客が減少。一方、運輸などでは大河ドラマ効果に伴う観光客の増加もあり、全体ではほぼ横ばいのプラスマイナス0。先行きでは、高水準だった公共工事の減少懸念が大きく8ポイントの悪化を見込んでいる。

一方、企業金融の借入金利水準判断指数(「上昇」から「低下」を差し引いた数値)は20ポイント低下のマイナス24。1995年以来の水準で1月からマイナス金利の効果が出始めている。

岡本宜樹支店長は、雇用・所得の改善を背景とする基本的な動きは維持されているとしたものの、「中国など新興国経済の減速影響や国内需要の先行き懸念もある」といい、輸出の減少や円高による収益への影響などを指摘した。また、2日から始まる諏訪大社御柱祭では「諏訪湖畔のホテルなど期間中は満室で、地酒の需要も伸びている」と分析し経済効果に期待を寄せた。

調査は3カ月ごとに行い、対象262社の回答率は99.2%。業況判断指数は、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた数値。

おすすめ情報

PAGE TOP