まちのかたち 合併から10年・8 広域連携

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「新しい地域間連携が始まることに感激している」

1月7日に伊那市役所で開いた伊那市、箕輪町、南箕輪村の定住自立圏形成協定締結式。伊那市の白鳥孝市長は新たな自治体間連携の構築に期待感を示した。
 定住自立圏は「平成の大合併」が一段落し、人口減少問題に直面する地方の新たな再生策として総務省が打ち出した連携策。人口5万人程度以上の都市が中心地となり、周辺自治体と生活圏の形成を目指す。「合併に至らない穏やかな広域連合体」とも評される。

3市町村は空き家対策、路線バスなどの公共交通対策、職員の資質向上を柱に連携して事業を進め、住民の利便性を高め移住定住促進に結び付けたい考え。今年度、具体的な施策を盛り込む共生ビジョンを作成し、取り組みを本格化する方針だ。

南箕輪村の唐木一直村長は「地方創生を進める上で、できることは協力することが大切」と強調。各市町村は、人口対策には産業活性化による雇用の確保が必要との認識も共有しており、白鳥市長は将来的に観光や商工業、農業などさらなる連携の可能性を探り、上伊那全域や木曽郡木曽町への拡大も視野に入れる。

箕輪町の白鳥政徳町長は「生活圏や経済圏が広がり、急速な人口減少や高齢化といった共通の課題を抱えている。定住自立圏は市町村合併で指摘された周辺部をつくらず、むしろ周辺のまちを生かす仕組みと理解している。小規模自治体が生き残るための有効な手段として活用したい」と話す。

上伊那8市町村で構成するもう一つの連合体、上伊那広域連合。昨年度の上伊那広域消防本部発足で、消防業務が同連合で取り扱う事務として加わった。リニア中央新幹線開通を見据えた地域づくりや新ごみ中間処理施設建設などの施設管理、広域観光など、地域課題の広域化を裏付けるように担当業務は増え続けている。今年度はさらに広域的な移住定住促進を目的に、新たに総合窓口を設置した。

連合長を務める白鳥市長は「地方のモデルになる地域を目指すためにも、広域連携は一層重要になる」と力を込める。「合併10年を、合併効果をしっかりと生かし、周辺自治体と手を携えて次の10年に踏み出す節目にしなくてはならない」。

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