上伊2例目「前方後円墳」か 伊那の老松場古墳群で検証

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県考古学会の小林正春会長らが9日、伊那市東春近の「老松場古墳群」を訪れ、近くの東春近小学校児童の調査で前方後円墳の可能性が高いことが分かった古墳を検証した。この古墳はこれまで二つの円墳がつながった形の双円墳とみられていたが、検証の結果、「前方後円墳、もしくは前方後方墳」(小林会長)との見方が強まった。前方後円墳であれば上伊那地方では2例目となり、「歴史的に重要」としている。

老松場古墳群は7基の古墳で構成。古墳時代後期の6~7世紀ごろにつくられたものとみられていた。地元住民有志が古墳群を公園として整備することになり、この活動を手伝った当時の東春近小6年生が古墳の一つを見て「前方後円墳ではないか」との疑問を持ち、改めて測量。その結果、前方後円墳の可能性が高いことが分かった。

これを受けて、県内の考古学研究者らが改めて検証することになり、この日は約30人が集まった。双円墳とされていた古墳は古墳群の最も北側にあり、全長約31メートル。小林会長は「双円墳は全国的にも事例が少なく、以前から疑問があった」と指摘した。その上で、測量結果や墳形から「前方後円墳、もしくは前方後方墳であることは間違いない」との見方を示した。

一帯は三峰川以南の「古代伊那郡」といわれるエリアの一角とされ、段丘に沿って古墳が連なっており、老松場古墳群はその北端にある。小林会長によると、前方後円墳であれば年代も古墳時代前期から中期の4~5世紀までさかのぼるとし、「この地域の古墳文化をたどる重要な古墳になる」と強調。子どもたちがそのきっかけをつくったことも高く評価し、より詳細な測量や調査を求めた。

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