小尾権三郎偉業後世へ 200回忌記念誌完成

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完成した記念誌を手にする右から永由さん、小尾さん、山田さん(右から)

茅野市上古田区は、伊那市と山梨県北杜市にまたがる甲斐駒ケ岳(標高2967メートル)を1816年に開山した同区出身の行者、小尾権三郎(威力不動尊、1796~1819年)を顕彰する冊子「威力不動尊200回忌記念誌」を作った。今年行った法要や講演会など記念事業の集大成で、「お不動さまの偉業を後世に伝える一助になれば」と願っている。

上古田村(現茅野市上古田)に生まれ、修験道の修行を重ねた権三郎は、横手村(現北杜市白州町)の名主、山田孫四郎久儀の支援を受けて単独で入山し、約3カ月後に開山を果たした。24歳で他界するが、権三郎をまつる威力不動堂が上古田村に建立され、甲斐駒ケ岳は信仰の山として発展する。

記念誌はA4判カラー62ページ。同区の威力不動尊200回忌記念事業実行委員会(実行委員長・小尾正明区長)が、市の生涯学習のまちづくり推進事業補助金を活用して800部作った。区内全世帯と信者、地元小中学校、山梨県関係者などに配布する。

「甲斐駒開山」の著者、宮崎吉宏さんが寄稿したほか、上古田区の歴史に詳しい永由桃介さんが「上古田と小尾権三郎」と題して権三郎の足跡を記した。権三郎関係の書状や大正以降の信仰登山の写真、1929年の不動堂竣工記念写真など貴重な資料を多数掲載。200回忌法要や記念碑除幕式、権三郎の足跡や信仰登山を学ぶ講演会要旨など、記念事業の様子も記録した。

実行委員会の小尾委員長(69)と幹事の永由さん(85)、事務局の山田周平さん(56)は15日、市役所で柳平千代一市長に記念誌の完成を報告した。「記念事業を通じて権三郎に対する区民の理解が深まり、山梨県の皆さんと新しいつながりができた」と語り、「記念誌を残せたことは将来のために良かった」と話していた。

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