救助技術を次世代に 諏訪地区遭対協が記念誌

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県諏訪地区山岳遭難防止対策協会設立60周年の記念誌を手にする島田顧問(右)と高橋救助隊長

県や諏訪6市町村、佐久市、立科町の関係機関でつくる県諏訪地区山岳遭難防止対策協会(会長・柳平千代一茅野市長)は設立60周年記念誌「八ケ岳を守って60年」を発行した。遭難救助に関わる隊員による寄稿のほか、四季折々の八ケ岳の写真、遭難事故発生の危険箇所などを収録。「山に登る人は手にとってほしい」と話している。

60周年記念事業の一環として発行した。26編の寄稿文や、2008年から17年までの主な遭難事故記録、夏山で過去5年間(11~15年)に遭難事故が発生した危険ポイントを図示した地図などを掲載。隊員らが撮りためた山岳写真や救助訓練のカラー写真も多数収めた。

寄稿文は、悲惨な遭難事故を1件でも減らす使命感や過酷な遭難救助の記録、仲間との思い出などをつづった実感がこもる内容ばかり。今年3月に発生した県消防防災ヘリ「アルプス」の事故で亡くなった搭乗員9人への哀悼を記した人も多い。

発足時を知るメンバーで、同協会顧問の島田良さん(81)=諏訪市=は15歳から山岳救助に関わり、過酷な遭難救助と遭難者の死に何度も直面してきた。「私たちしかできな仕事。危険な状況を実体験してきたからこそ伝えられることがある」と語る。記念誌編集委員長を務めた高橋政男・救助隊長(57)=下諏訪町=は「先輩方から受け継いできた救助技術を次の世代につなぎたい」との思いを込めた。

同協会は救助部、防止対策部、指導連絡部で構成。山岳遭難救助を担う救助部の救助隊員は各市町村の山岳会やスキー協会を中心に委嘱し、現在の会員は170人余り。年間出動件数は14年が26件、15年が12件、16年が11件で推移。17年は21日現在ですでに11件に上る。

記念誌はA4判、51ページ。500部作成し、関係者に配布したほか、1部1000円で販売。問い合わせは茅野市観光課内の事務局(電話0266・72・2101、内線423)へ。

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