2017年12月03日付

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暴行問題により引退に追い込まれた大相撲の元横綱・日馬富士。小兵ながら厳しい取り口で存在感を示してきたが、相撲協会の処分が下る前に自ら引退を決意した。引退は当然とする人、引退を惜しむ人。とらえ方は人それぞれだ▼暴行に至った本当の理由は当事者にしか分からないが、そこには怒りの感情はあったのだろう。多くの人は社会に対し、政治に対し、自分自身に対して怒って生きている。しかし現代社会では、仕事や人間関係を円滑にするために「怒らないための技術」が必要なのだという▼近年よく耳にするようになってきたのは「キレる高齢者」問題だ。ある調査によると、ここ20年ほどで高齢者の傷害事件は9倍、暴力事件の検挙者は48倍にまで増えたというデータもある。しかし近年の高齢者が特に怒りっぽくなったのだろうか▼高齢者は老化で脳の機能が衰えイライラしやすくなり、感情をコントロールする部分が縮むことで怒りの抑制が難しくなるという。しかしそれだけが原因なのか。そこには社会的な要因も隠されているのではないだろうか▼最近は車の運転をめぐるトラブルも増えている。自分自身の怒りを抑えて感情をコントロールすることはとても難しいことなのだろう。怒りの種類もさまざま、怒りの表現にも良しあしあるが、結局怒るか怒らないかを決めるのは自身だということを認識しておかなければならないのだ。

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