岡谷署劇団「野うさぎ」寸劇で還付金詐欺抑止

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還付金詐欺を題材にした寸劇に取り組む劇団「野うさぎ」=昨年5月、岡谷署

岡谷署の若手署員を中心につくる劇団「野うさぎ」(ノー詐欺)の活動が、特殊詐欺から高齢者を守るのに効果を上げている。今年度は還付金詐欺に焦点を当てた寸劇に取り組んでおり、昨年に岡谷市内で確認された還付金詐欺の被害はゼロ。同じ手口とみられる不審電話では、市町村別で長野市に次いで2番目に多い74件となる中で、「被害の抑止につながった」と手応えを感じている。

同劇団は県内でも珍しく、2014年から特殊詐欺を防ぐ寸劇に取り組んでいる。今年度は37人で構成。一昨年、市内では「特殊詐欺非常事態宣言」が発令される事態となり、手口では還付金詐欺が最も多かった。メンバーたちは危機感を持って寸劇に臨み、年間を通して活動している。

「医療費の還付金がある。ATM(現金自動預払機)へ行って手続きをして」│。寸劇で犯人役が口にするのは、特殊詐欺に関するキーワードだ。高齢者夫婦に、市職員をかたる男から電話があり、ATMで50万円近くを振り込んでしまうストーリー。実際に市内で起きた事例をシナリオに盛り込み、巧妙な手口を分かりやすく伝える。

今年度の公演回数は10回。市内各地の地区社会福祉協議会による高齢者を対象にした昼食会をはじめ、地区の安全大会などで披露した。

同署によると、市内で昨年1年間に発生した特殊詐欺の認知件数は11件で、前年比3件増。内訳でみると、架空請求が最も多く3件増の6件。次いでオレオレが3件増の4件、前年ゼロだった融資保証金が1件、還付金の被害はなかった。被害総額は約390万円で、前年の約4113万円から大幅に減った。

今後の活動に向けて、市内で多くみられた架空請求詐欺をテーマに、新たなシナリオを製作中。高齢者だけでなく、幅広い世代が被害に遭っているため、地区の行事などでも上演したい考えだ。

団長を務める同署生活安全課の大木朝子さんは「金融機関や一般市民の協力もあり、被害防止への相乗効果をもたらしている」とし、「多様化する手口に合わせてシナリオを作り、情報を発信していきたい」と話している。

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