ヒシ・アカマツチップの活用 上農高生が発表

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課題研究発表会でアカマツ端材チップとヒシの混合発酵堆肥の効果を報告する緑地創造科の生徒ら

夏場の諏訪湖で大量繁茂する水草ヒシと伊那谷産アカマツの端材チップを活用する研究を上伊那農業高校(南箕輪村)の緑地班が進めている。1月31日に同校で開かれた緑地創造科3年生の課題研究発表会では、同班と共に課題に取り組んだ生徒が研究成果を発表。アカマツチップで作った炭と、ヒシを使った完全発酵堆肥を投入した土壌で栽培した小松菜に、収量等の効果が表れたことを報告した。

課題研究で「アカマツ端材チップとヒシを混合した発酵堆肥の活用に関する研究」に取り組んだのは、同科3年の柿木成美さんと北原明音さん。緑地班と一緒に活動しながら、アカマツの製材過程で出るチップや諏訪湖で回収されたヒシを使って作った完全発酵堆肥と、独自に作ったアカマツチップ炭を育苗土壌に混ぜて小松菜を栽培し、効果を検証した。

発表会では、草丈や収量面の効果を報告。完全発酵堆肥とアカマツチップ炭の最適投入比率も考察した。効果が表れた理由について生徒らは「アカマツの有害(成長抑制)成分が分解されたため」と推測。「なぜ変わったのか、細かく調べ、研究を継続することで本格的に使用できるようにすることが今後の課題になる」とまとめた。

実用化に向けて先行して実験を進めている緑地班では当初、校内で発生する果樹の剪定枝の有効活用の一環で炭づくりを研究。2014年度に炭の素材をアカマツに切り替え、15年度からはヒシを加えた堆肥化の研究に取り組んでいる。

指導する山下昌秀教諭は「諏訪湖で迷惑がられているヒシと、松くい虫で枯れている伊那谷のアカマツ材の活用は、天竜川でつなぐ水環境、森林環境の意識づけにつながる」と学校で取り組む意義を強調する。実用化は挿し木用の土壌改良剤が第一歩になりそうだといい、「育てた木を伊那谷の山にかえすことが私たちの責務。研究を通して森を育てる活動は大事だと生徒らに教え、地域に発信していきたい」と話している。

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