「薪」原木を地域通貨で買取 中川村が新事業

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中川村は、村総面積の約77%を占める森林に着目し、間伐材などで作った薪を、ボイラーやストーブの燃料として供給する「木の駅事業」をスタートする。7日夜には村役場で運営主体となる実行委員会を設立。3月から事前の運用実験を行い、今秋の事業開始に向けたデータを集める。薪の原木は現金で取り引きせず、「里山券」と呼ばれる地域通貨の金券で支払い、薪の生産活動によって生み出す資金を村内で循環させるシステムも導入する。

木の駅事業は、森林整備の促進や経済の活性化が狙い。安価な輸入木材の台頭で国内の木材価格が低迷し、村内の山林も整備が進まない状況が続く。村は2015年から木材を利用したエネルギーの地産地消方法を研究してきた。

同事業への参加は、村在住在勤者や山林所有者が対象。内容は山林で切り出した木材を最長で180センチに切り、軽トラック等に積んで、同村葛島の「かつらの丘マレットゴルフ場」駐車場へ搬入する。数量(木の体積)に応じて金券と交換される。

金券は登録した村内の商店や飲食店で支払いに使える。最終的には実行委員会が現金化するが、「経済の循環を目指しており、受領した登録店同士の2次使用が理想」(実行委)という。事業当初の原資は村の補助金を充てる。

事業は運用実験後の今年10月から本格的に始動。集めた薪は今後、専用ボイラーを設置する予定の村観光宿泊施設「望岳荘」で消費する計画だ。将来的には一般家庭や事業所へ薪ボイラーやストーブを普及させる構想もある。

3月5日午後7時からは中川文化センターで運用実験の住民説明会を開く。実行委員会の宮澤優人会長(60)は「まずは木の駅事業を始めることで、村の人に森林への関心を高めてほしい。次第に住民の生きがいづくりや、地域経済の活性化へとつなげたい」と話していた。

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