「諏訪の道祖神」最終版を発刊 小野川さん

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「諏訪の道祖神」第6版を紹介する小野川恵美子さん

道祖神や石碑の調査に取り組む諏訪市大手1の小野川恵美子さん(70)は、写真809点、挿絵46点と解説で記した「諏訪の道祖神 諏訪市編」第6版を発刊した。カメラや地図、巻き尺を手に踏査を始めて6年、今版が最終版。これまでの資料に新たな情報を加えた集大成で、諏訪地方の道祖神297基をはじめ、謂(いわ)れのある石碑などを、祀(まつ)る側の住民を軸にまとめている。

小野川さんが道祖神に興味を持ったのは7年前、諏訪市まちづくり市民協議会情報文化部会主催の道祖神を巡るツアーの参加だった。翌年からは一人で、先人が著した「諏訪の道祖神」「信濃路の双体道祖神」などを頼りに一基一基探した。村の大きさや人々の暮らしが垣間見え、道祖神に一層関心を高めた。

道路の拡張や災害などで建立当時の場所から移転されて見つからないものも多く、「今を記録に残さないといけない」という思いから、データを積み重ねた。この間、各区の道祖神祭に出向き、色とりどりの法被も記録した。

6版には、豊かな村から道祖神を持ち去る風習があったころ、盗んだ場合の請求額「帯代」を刻んだ道祖神、石を割る時の矢の跡で、高島城の石垣で確認できる「矢穴」、子どもたちが青草をついて遊んだというくぼみ「こんぼった」がある道祖神や祠(ほこら)も新たに紹介している。

発刊に際し同協議会の小松郁俊会長は、「現地に何回も足を運んで資料を作製した」と地道な活動をねぎらい、「路傍から一体また一体と消える中、時代を伝える貴重な一冊」と寄せた。小野川さんは「当時の場所で出合うとうれしい気持ちになり、時が止まった感じになった」と振り返り、取材協力者らに感謝している。

イラストは夫の三四さん。

A4判。199ページ。2000円で頒布。岡谷市の笠原書店本店、諏訪市の諏訪書店、喫茶楽茶で扱っている。問い合わせは小野川さん(電話080・7748・6550)へ。

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