中尾歌舞伎ふたたび 4月に定期公演

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活動再開を発表する保存会の西村代表

会員の減少などにより昨年2月から活動を休止していた伊那市長谷の中尾歌舞伎保存会(西村篝代表)は15日、長谷公民館で会見を開き、活動を再開し4月29日に定期公演を行うと発表した。同保存会は市無形民俗文化財「中尾歌舞伎」を行っており、1年間の休止を経て、地域に伝わる伝統文化の火を再びともす。

中尾歌舞伎は江戸時代の明和4(1767)年ごろ、旅芸人が上中尾の山の神を祭った神社に歌舞伎を奉納したのが起源とされる。第2次世界大戦で一時途絶えたが、1986(昭和61)年に地元の青年たちが保存会を立ち上げ復活させた。春と秋に同市の長谷伝統文化等保存伝習施設「中尾座」で定期公演を開いてきたが、高齢化などにより会員数が20人ほどまでに減少。会員個人の負担が大きくなり昨年2月に活動を休止した。

休止を受け、長谷地区では有識者による活動再開に向けた検討会を8回開催。長谷公民館が伊那谷の農村歌舞伎を題材にした映画「Beauty」の後藤俊夫監督を招いて中尾座応援イベントを開くなど再開に向けた機運が高まっていた。

検討会では▽保存会組織を中尾区や長谷地区だけではなく「伊那市の単位」など広い組織で構成する▽役者と裏方の分業など組織改革を行う▽体制が整うまでは、これまでの年2回公演から1回公演にする―などの方向性が示され、再開を決めた。稽古は今年の1月19日からすでに再開しており、市内の20~60代の役者9人が練習を重ねている。

再開公演は入場無料。中尾座で午後1時30分から行う。演目は「御所桜堀川夜討 弁慶上使の段」で、前座として長谷小学校4年生(現3年生)による「孝行猿」の演劇も上演される。

西村代表(63)は「活動再開を望む声が多く、再開して伝統を継承したいと思った。今回の演目は出演者の人数は少ないが中尾歌舞伎が得意とする演目。多くの人に再出発の舞台を見てほしい」と話している。

保存会では役者や浄瑠璃、三味線の演奏者、公演ボランティアを募集している。問い合わせは長谷公民館内の保存会事務局(電話0265・98・2009)へ。

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