諏訪湖産ワカサギの卵 今期出荷見送り

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諏訪湖漁業協同組合(武居薫組合長)は、ワカサギの採卵事業で20日までに確保した卵が約4億粒にとどまっていることから、今期は全量を諏訪湖に放流し、全国の湖沼などには出荷しない方針を27日に諏訪市渋崎の諏訪湖漁業センターで開いた会見で発表した。遡上する親魚のうち雌の割合が極端に少ないのが要因。出荷見送りは2016年7月の魚類の大量死でワカサギが遡上しなかった昨春に続き、2期連続となる。

諏訪湖の採卵事業は、河川をさかのぼる成熟した親魚を捕獲し、卵を採っている。遡上魚の漁獲量は20日現在約5トンで、武居組合長によると「さほど少ない量ではない」という。ただ、例年だと、遡上魚の25%程度を占めている雌が今年は10%ほどしかなく、採卵実績は伸びなかった。2日の調査では、湖内の雄雌の比率はほぼ同じだった。遡上魚が雄に偏る理由は「不明」(同組合長)とした。

26日に開いた組合理事会では、今期の他湖沼への出荷を断念し、全量自湖放流を決定した。東北から九州までの約120カ所から計10億粒の受注があったが、27日に出荷断念を伝えた。ワカサギ卵の出荷は同漁協の主要事業で大量死の前年の実績では事業収入の46%を占める3704万円を売り上げていた。同組合長は「今期は赤字基調にならざるを得ない」と厳しい見通しを示した。

一方、昨春は、自湖放流のためにほかの湖沼から購入して4億5000粒を放流するのにとどまったが、今春は自湖放流分に加え、他湖からの購入も見通しが立ったといい「放流量は8億粒前後を確保できそう」とした。大量死以前の放流実績は8~20億粒だった。

今後について同組合長は会見で「諏訪湖に放流できたワカサギを次期採卵期まで大切に保護育成し、復活を図っていきたい」と述べた。

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