2018年6月9日付

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アメリカンフットボールの悪質タックル問題で批判の矢面に立たされた日本大学。問題を大きくした要因は、言わずもがな広報の対応のまずさだった。悪質タックルをした選手の誠実会見に対し、歯切れの悪い大学側の会見は当然のごとく国民の反感を買うところとなった。「伝える」ことの重要性と難しさを思い知った▼一方、記者をしていると「聞く力」もとても重要に思う。過去、独裁者や企業のワンマン経営者など聞く耳を持たないリーダーたちは、ことが一度悪い方向に転がると、大抵は悲惨な末路をたどってきた▼新井紀子さんが書いたベストセラー「AI VS. 教科書が読めない子どもたち」では、「聞き取る力」「読み取る力」の大切さを説いている。現代社会では、どこの会社にも「読めばわかる」人と「読んでもわからない」人がいるのだという▼「読み取る力」に欠ける人は他人の指示や命令を正確に理解できずに仕事にも支障を来す。日常生活も同様で悪気はないのだろうがご近所トラブルを引き起こしかねない。活字離れが叫ばれる中、小さいころから読解力を身につけることはとても重要だ▼取材相手から「一聞いて十理解しろとは言わないが、少なくても二は理解して」と言われる記者がいる。少ない言葉から多くをくみ取れ―ということのようだ。社会人として「聞き取る力」は最低限身につけなくてはならないスキルなのだと思う。

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