「原田要 平和への祈り」 岡谷で限定上映

LINEで送る
Pocket

映画のポスターを背景に「原田さんの生涯を通し戦争と平和について考えて」と話す宮尾監督

旧日本海軍の主力戦闘機「ゼロ戦(零戦)」のパイロットとして真珠湾攻撃などに参加し、晩年は自らの戦争体験を語ることで平和や命の大切さを訴え続け、2016年5月に99歳で死去した原田要さん=長野市浅川=の証言を基に制作したドキュメンタリー映画「原田要 平和への祈り 元ゼロ戦パイロットの100年」が、22日から岡谷市の岡谷スカラ座で期間限定上映される。上映を前に、監督でフリーディレクターの宮尾哲雄さん(68)=須坂市=は、「原田さんのメッセージが多くの皆さんに伝わり、特に若い世代が戦争と平和について考えるきっかけになれば」と話している。

映画は市民有志グループ「戦争体験を継承する会」(須坂市)の企画・制作。長野放送在職中に数多くの番組で放送文化基金賞ドキュメンタリー番組賞などを受賞した宮尾監督が、14年9月にたまたま誘われて原田さんの講演会を聞いたことが、映画制作の端緒になった。「講演を聞いた時、原田さんは98歳。最初は、とにかく戦争体験者、それもゼロ戦パイロットの生の声を元気なうちに記録に残しておかなければという思いだった」と宮尾監督。長野市内の原田さんの自宅を亡くなる3カ月前の16年2月まで10回ほど訪ね、話を聞いたという。

原田さんは17歳で志願して旧日本海軍に入り、ゼロ戦パイロットとして真珠湾攻撃やミッドウェー海戦などに参加し、米戦闘機との空戦で被弾、負傷しながら生還。戦後は幼児教育に情熱を捧げた。75歳になって自らの戦争体験を語り始め、亡くなる直前まで各地の講演会で戦争の悲惨な実相を語り続けた。宮尾監督は原田さんの話を聞いて、「戦前から戦中、戦後と、原田さんはそれぞれの時代の中で、その時代の最善の道を真摯に実行してきた生き方に感動した」と話す。

映画は86分。原田さんへのインタビューと、その時代背景を豊富な記録写真や軍事資料を参考にドキュメンタリー映画に仕上げた。語りは女優の檀ふみさんが務めた。宮尾監督は「原田さんの波乱に満ちた生涯を通して、あの戦争とは、あの時代とは何だったのかを改めて考えてもらえれば」と観賞を呼び掛けている。

岡谷スカラ座では上映に合わせて23日には宮尾監督の舞台あいさつもある。22日からの上映時間などの問い合わせは同館(電話0266・22・2773)へ。

おすすめ情報

PAGE TOP