やや改善も目標達成できず 諏訪湖の水質

LINEで送る
Pocket

平均値と目標値

諏訪湖の2015年度水質調査で、水の汚れを示す代表的指標・COD(化学的酸素要求量)の年平均値は1リットル当たり4・7ミリグラムとなり、前年よりやや改善したものの、現行の水質保全計画で定めた目標を達成できなかったことが10日、県諏訪地方事務所環境課のまとめ(速報値)で分かった。全リンが2年連続で環境基準をクリアした一方、同じく富栄養化の原因になる全窒素は水質目標、環境基準に遠く及ばず、他指標に比べて改善スピードが鈍い。

湖中心部など定点3カ所で毎月1回実施。冬季結氷期間が短かったため、1、2月も採水調査ができた。3項目はいずれも値が低いほどいいとされ、水質目標と環境基準は表の通りになっている。

同課によると、7、8月と冬場の数値は前年と変わらなかったが、春先はCODなどの数値が下がった。昨年4月の諏訪の降水量は平年比61%増、日照時間は23%減と天候不順に見舞われており、「多雨少照で植物プランクトンの繁殖が抑えられ、数値の低下につながったのではないか」と推察している。

「水質は中長期的には改善傾向にあるが、ここ10年間は横ばいが続く」と同課。課題の窒素に関しては、官民協働で窒素・リンを吸収した水草ヒシを除去したり、農地や林地、市街地の側溝などからの汚濁負荷を低減して改善に向わせたいという。今後、県諏訪建設事務所が上川の河口部に造成した「沈殿ピット」の効果が出ることも期待する。

今年度は第6期諏訪湖水質保全計画の最終年度で、来年度からは次期計画の策定作業が始まる。水質指標をめぐっては「下層DO」(水域の下層部の溶存酸素)を環境基準に追加することが決まっており、湖底貧酸素が課題となっている諏訪湖でどう目標設定するかも焦点になりそうだ。

おすすめ情報

PAGE TOP