諏訪広域消防一元化3年 現場到着3分近く短縮

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諏訪広域消防本部(岡谷市)は、諏訪地方6市町村の消防一元化から3年の検証結果をまとめた。初動態勢が強化され、市町村エリアを超えて災害現場に近い消防署からの出動により到着時間が3分近く縮まった一方で、消防職員を削減する計画については課題を残す結果となった。今後、市町村を交えた新たな組織を立ち上げ、引き続き検討していく方針とした。

同本部によると、複雑、多様化する災害や消防活動に迅速に対応するために2013年に一元化実施計画を策定。これに基づいて15年4月に一元化された。各消防署長と本部職員らでつくる一元化検証委員会を設置し、課題への対応策、将来像などについて計17回の協議を重ねてきた。

一元化によって、これまで各消防署で受けていた119番通報を同本部の「消防指令センター」で一括受信し、近距離の車両に出動を指令。通報から現場到着までの平均時間が、14年と比べて3分近く縮まったという。下諏訪町境にある岡谷市長地地区での災害現場に、近くの下諏訪消防署から出動するなどの事例もあった。また市町村の枠を超えた多くの人員と車両の配置による初動態勢の強化、救急救命士の適正配置による高度な救急処置といった効果も挙げられた。

一方、消防職員を当初の242人から、19年4月をめどに229人に減らす計画については、「計画通り実施するが、継続は難しい」との考えを示した。職員の県消防防災航空隊への派遣や、産休、育休が計画に考慮されていなかったことが一因。高齢者に関する救急出動件数が年々増えている状況もあり、再検討が必要とした。

検討課題の一つとして、諏訪広域消防と消防団の連携のあり方が協議されてきた。地元エリアを超えた隊員の災害対応活動が進む一方で、以前は親密だった両者の関係に変化が生じたため。16年に現場で指示を出す指揮隊と各消防団による連携訓練を導入し、円滑な活動が実現した。

宮坂浩一消防長は「効率的な消防活動ができている」と手応えを口にする。「消防のみでは解決できなかった課題については、市町村や広域連合と検討して進めていく。市民の信頼と期待に応えられるよう、さらに地域の防災力強化に努めたい」としている。

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