御柱祭下社里曳き 安心安全な祭りに成果

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3日間で46万1000人の人出があった諏訪大社御柱祭下社里曳き=15日、下諏訪町

3日間で46万1000人の人出があった諏訪大社御柱祭下社里曳き=15日、下諏訪町

諏訪大社御柱祭を締めくくる下社里曳(び)き(14~16日)が終わった。4月の山出しで下諏訪町の注連掛(しめかけ)に安置されていた8本の御柱は春宮と秋宮に曳き建てられ、町中心街を舞台とした神賑(にぎ)わいの行事が祭りに彩りを添えた。山出しの豪快さから一転した華やかさが特徴の里曳きを、多くの人が楽しんだ。「安心安全で楽しい祭り」を掲げて準備してきた氏子や関係者の努力が成果を挙げたと言えそう。

■人出
 
諏訪地方観光連盟の御柱祭観光情報センターがまとめた速報値によると、里曳き3日間の人出は、前回(2010年)を1万2000人上回る46万1000人。同センターは「過去最高の人出ではないか」としている。日別の内訳では、見どころの「催物パレード」が最も華やかな中日15日が26万4000人と最も多く、初日の14日は13万8000人。最終日の16日は平日だったが、団体の観光客の姿も目立ち、5万9000人が訪れた。

人出を氏子と観衆に分けて見ると、観衆が3日間合計で40万人と前回比で微減したのに対し、氏子は6万1000人で45%増えた。

同センターは3日間全体の人出が増えたことについて、「期間中に好天が続いたことや、各地区が曳き子として積極的な参加を住民に呼び掛けた影響が大きい」とみる。

山出しと合わせた下社御柱祭の人出は92万9000人。山出しでの人出減があって、前回(98万5000人)から5.7%減った。

■曳行日程 境内規制
 
曳き出し地点の注連掛から春宮境内までの短い区間で8本の御柱が動いた14日、予定時間より曳行(えいこう)が大幅に遅れた。建て御柱のあった境内は各日とも氏子らで混雑したため、規制ロープを張って入場を制限する措置も取られた。ただ、祭り期間を通じて大きな事故や時間変更に伴う混乱はなかった。

14日は夜間に曳行がずれ込んだため、国道142号や春宮境内先の大門通りで予定した午後8時に交通規制を解除できず、警察官が交通整理に当たった。期間を通じて天候に恵まれたこともあり人出が多かったため、見物客が増える建て御柱では、警備に当たった警察、消防団員らが注意を呼び掛け、境内の混み具合を見ながら入場を制限するなどした。

雑踏警備本部本部長の神林宏諏訪署長は「交通規制時間が予定より延び、地域住民にご迷惑をお掛けした。次回への課題も残ったが、『安全第一』を掲げて警備をし、大きな事故がなく終了できたことは良かった」と話している。

■にぎわい創出

混雑緩和や安全対策として、境内への立ち入りなどの規制が前回に比べて強まった。このため、祭り会場に行けなくても楽しめるJR下諏訪駅前の「おもてなし交流パーク」は、観光客や氏子らに好評だった。

町御柱祭実行委員会が山出しに続いて開設。山出しの際と同様に、飲食の出店や物産品販売のコーナー、祭りの様子が生中継で見られるパブリックビューイング(PV)を実施したほか、新たに地元の踊りや太鼓、歌などが楽しめるステージを併設した。PV会場には椅子とテーブルを置き、飲食も合わせてできた。里曳きは曳行路が町中心部に近いため、氏子でも駅利用者が多かった。それだけに山出し以上に効果があった。

情報発信では、駐車場情報や4カ所に設けたPV会場の空席状況などを、スマートフォンで見られるサービスがあった。情報は1時間ごとに更新。「祭り会場以外での楽しみや当日の情報発信は次回以降、さらに充実を図るのが大切」という声が多い。

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