ホロホロ鳥飼育の中山さん 農業名人特別表彰

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「松茸名人」の藤原儀兵衛さん(右)と共に、農業名人特別表彰を受けた「ホロホロ鳥飼育名人」の中山しづ江さん(中)=19日、南箕輪村民センター

伊那市長谷溝口でホロホロ鳥(キジ科)を育て、「ホロホロ鳥飼育名人」の認定を受ける中山しづ江さん(94)が19日、「松茸名人」の藤原儀兵衛さん(81)=同市富県上新山=と共に、上伊那農業委員会協議会から農業名人特別表彰を受けた。亡き夫から飼育を引き継いで31年目。170羽を飼養し、卵と肉を出荷販売する。南箕輪村で開いた上伊那ファーマーズの集いで表彰され、「卵も肉も本当においしいですよ。飼う人が増えれば」と笑顔で話した。

農業名人は上伊那独自の取り組みで1998年度に創設した。現在、後世に残したい知恵や技術を持つ地域の65人を認定し、県上伊那地域振興局のホームページで紹介している。とりわけ2人への問い合わせが多く、「上伊那の名声拡大に貢献された」として初の特別表彰を贈ることを決めたという。

農業改良普及員だった夫の正弘さん(故人)が85(昭和60)年、和歌山から20羽を取り寄せて仲間とともに飼育を始めた。ホロホロ鳥の卵はこくがあり高値で売れるが、警戒心が強く「ギャー」と大きな鳴き声を出すのが難点。人家が多い場所で育てるのは難しいため、自宅周辺の静かな環境を強みとして生かせると見込んだ。

中山さんは、死期を悟った正弘さんが「面白い仕事なんだが、やめなきゃいかんのか…」とつぶやいたのを聞き、ホロホロ鳥の飼育を引き継ごうと決心した。キツネなどの天敵対策で苦労しながらも飼育を続け、軽井沢のホテルからも肉の注文を受けるようになった。

「飼育はそれほど難しくはありません。鳴き声の問題があるのでどこでもという訳にはいきませんが、自家消費でもいいので、飼う人が少しでも増えればうれしい」と中山さん。平成元年に66歳で亡くなった正弘さんに「この賞を報告します」と話した。

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