出前寄席3000回へ すし店主の小平さん

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2999回目の出前寄席でネタを披露する小平さん

「すわこ八福神」の芸名で落語を披露しているすし店主の小平晴勇さん(68)=諏訪市城南=が12日に出前(出張)寄席3000回を達成する。生きるヒントを面白おかしく伝え、人とまちを元気にしたいと活動を開始し、コツコツと積み重ねた19年間。「落語を通じて人生の多くの師匠に出会うことができた。ぶっ倒れるまで頑張る」と気持ちを新たにしている。

落語との出合いは小学校の時。生まれ育った岡谷市川岸の自宅から小学校までの距離が遠く、登下校で疲れて勉強が身に入らないこともしばしば。成績の落ち込みがきっかけとなり、学校でちゃかされることが増え始めた。その時、当時の担任から言われた一言が「落語を覚えろ」だった。

落語を通じていろいろな知恵を身につけ、授業で難解な漢字を問われてもすらりと答えられるようになると、一目置かれる存在に。面倒見の良い先生に「今でも心から感謝している」と語る。高校3年の時に全校生徒約800人の前で落語を披露すると、がやがやしていた雰囲気が一変。全員が小平さんの語り口に耳を傾けた。「落語の力はすごい」と実感した。

2000年12月に古里の駒沢公民館で寄席を行ったのを機に回数を重ねた。出張先は福祉施設、学校、企業など多彩。県内にとどまらず東京、愛知、山梨で披露することもあった。多い時は1日に8カ所を回ったという。時事問題などをテーマにしつつ、市井の人々の生活に落とし込む創作落語は54作品。小話のネタは576本に及ぶ。

ネタ作りの源は「人との出会い」という。来場者とのコミュニケーションの中からひらめくことも多く、そのたびにすぐにメモを取る。後日、新ネタに仕上げるという。

仏教の教えを面白く、分かりやすく伝える。小学校の恩師が勧めてくれた落語をこれからも学び続け、「人のためになる仏の教えを発信していきたい」と話している。12日は諏訪市高島の住宅型有料老人ホーム「イリーゼ高島城」で節目の高座に上がる。

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