2019年04月01日付

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愛知県刈谷市内で見つかった、豊臣秀吉が武将加藤清正に充てた朱印状。明の征服を狙った「文禄の役」(1592~93年)直前に、朝鮮出兵を命じた内容とされる。後陽成天皇代始や豊臣秀次関白就任で始まった「文禄」だったが、相次ぐ大地震や秀次切腹事件を理由に5年で「慶長」に改められたという▼元号は飛鳥時代の大化の改新(645年)の「大化」に始まり、「平成」は247番目。昔は改元が頻繁で、鎌倉時代の「暦仁」(りゃくにん)は「略人」を連想させるとしてわずか2カ月余で改元となった。最長は「昭和」の64年。31年続いた平成は明治の45年、室町時代の応永35年に次ぐ4番目の長さになる▼きょう、政府が新元号を発表する。「国民の理想にふさわしい」「漢字2字」「読み書きしやすい」「俗用されていない」など多くの条件からどう選んだのか。選定の経過も興味深い▼和暦とも称される独自の元号を使い続ける国は、世界でも珍しいという。改元を前に、若者を中心に日常生活では西暦を使う人が多くなっている―などの報道も目にするが、元号の区切りを一つの時代として捉える風潮は根強い▼昭和は「国民の平和と世界の共存繁栄」、平成には「天地、内外の平和の達成」への願いが込められたという。元号は時代の鏡とも言えそうだ。政府に今のこの国はどう映り、新しい元号にどのような理想を掲げるのだろうか。

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