日本と中国の絵画に焦点 サンリツ服部美術館

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日本と中国の絵画の特色ある技法や表現方法を紹介するサンリツ服部美術館の特別企画の前期展

諏訪市湖岸通り2のサンリツ服部美術館で12日、特別企画「日本・中国絵画展」の前期展が始まった。同館コレクションの中から掛け軸や屏風、絵巻など約30点を展示。絵画の構図や線、色彩に着目し、画家が用いた技法や表現方法ごとに紹介する。5月16日まで。

重要美術品で室町時代の右都御史が春、夏、秋の景色を描いた3部作の山水図は、かすみや蛇行する川、山のシルエットで遠近感を表現する。江戸時代の「北野演能図屏風」は日本独特技法の鳥瞰図。重要文化財の「弘法大師伝絵巻」(鎌倉時代)は大きいハチに人々が逃げ惑う姿を描き、場面展開に好奇心をかき立てる工夫をしている。

重要文化財「白桃小禽図」(南宋時代)は、花や枝の輪郭線の内側に彩色する手法で、ふんわりとした質感を表した。尾形光琳の「牡丹図」は葉脈を金泥で表し、白い花びらを引き立たせる作品。狩野常信の「桜流水図屏風」は金箔など用いた金色の雲で、春らしい情景を演出する。

前期展は重要文化財と重要美術品が5点。後期展(5月18日~)は作品を入れ替え、国宝の可翁筆「寒山図」を特別出品し、前後期展とも見応えある企画展となっている。同館の藤生明日美学芸員は「日本と中国の画家たちがきれいな風景を描くため、駆使したさまざまな工夫や技法に注目してほしい」と話している。

5月20日午後1時30分から、美術講座を開く。千葉市美術館の河合正朝館長が「国宝可翁筆『寒山図』と中国宋元画の受容」と題して話す。問い合わせは同館(電話0266・57・3311)へ。

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